不動産豆知識~知っ得とイイネ!

家を買う契約の流れ

憧れのマイホーム。
夢は広がるばかりですが、いざ買うとなると何から始めればいいの?
人生の中でも一番大きな買い物です。 失敗のない住宅購入をするためのポイントをご紹介しましょう!
まずは、住宅購入の大まかな段取りを見ていきましょう。

1希望条件を整理する

一口に家を買う、といっても家の種類は様々です。 どんな住宅を購入するのかによって、かかる費用も変わってきます。

自分の希望を再確認しましょう

マンションと一戸建て比較

 
  • 一戸建て
  • マンション
セキュリティ
  • 個人で対策が必要
  • 物件により、オートロック・防犯カメラ・警備会社による24時間監視など
管理
  • 掃除やメンテナンスは全て自主管理
  • 共用部分の掃除やメンテナンスは管理会社が行う場合が多い。
  • 管理費や修繕積立金がかかる。
増改築
  • 自由度が高い
  • 増築はできない
  • 室内の改装も玄関や窓、水まわりの位置など制限がある。
騒音
  • 隣近所に生活音は伝わりにくいが家の中の音は伝わりやすい。
  • 他の部屋と壁や床で接しているため、生活音は伝わりやすい。
ペット
  • 自由
  • ペット不可の物件もある
資産価値
  • 建物の価値は築22年でほぼゼロになるが、土地は一定の資産価値を保ち続ける。
  • 築年数が経って、建物の価値がほぼゼロになると資産価値もほぼゼロになる。

新築と中古比較

 
  • 新築
  • 中古
購入価格
  • 高い
  • 安い
物件選び
  • 竣工前の物件はモデルハウス(モデルルーム)や図面を見て選ぶ
  • 実際に物件を見て選ぶことができる
  • 周辺環境も把握しやすい
設備
  • 当面交換の必要なし
  • 交換の必要がある場合も
耐震性
  • 最新の耐震基準で設計
  • 1981年6月以降に建築確認を受けた物件であれば耐震基準をクリアしている。
消費税
  • 建物価格に消費税がかかる。
  • 売主が個人の場合は課税対象外。
  • 仲介手数料のみに消費税がかかる。

以上を踏まえ、自分のライフスタイルと照らし合わせてどのような物件をどのあたりの地域で購入するのか希望を整理しましょう。

2予算を決める

家を買うには物件の購入費用以外にも様々な費用が発生します。
ここでは、住宅購入に必要な費用を知りましょう。

物件購入費用

  • 申込証拠金
  • 手付金
  • 残代金

不動産取得に掛かるお金

  • 印紙税
  • 仲介手数料
  • 不動産取得税
  • 固定資産税・都市計画税
  • 登録免許税
  • 司法書士費用

ローン契約に関わるお金

  • 印紙税
  • ローン借り入れ費用(融資手数料、事務取り扱い手数料、保証料、火災・地震保険料、団体信用生命保険料)

その他費用

  • 修繕積立金(マンションの場合)
  • 水道負担金(一戸建てで新たに水道を利用する際に必要になる場合もある)
  • 引越し費用
  • 家具・家電購入費用

必要な諸経費の目安

新築マンション⇒物件価格の3%~5%
一戸建て・中古マンション⇒物件価格の6%~13%

3住まいを探す

いきなり不動産会社に飛び込んで物件を探すという手もありますが、まずはインターネットや雑誌で、 希望の地域や条件の物件を探してみて相場を知ることが大切です。
ここでは不動産広告のチェックポイントと注意点を確認していきましょう。

不動産広告例

基本情報

  • 物件タイプ・・・新築または中古、一戸建てまたはマンションをチェック。 不動産広告では建築後1年未満で誰も住んだことのない物件のみ「新築」と表示します。
  • 最寄り駅・・・複数の駅が利用可能な物件の場合、その中でもっとも有名な駅や急行が停車する駅を表示する場合があります。
  • 間取り・・・その部屋の部屋タイプや数を表します。
  • 価格・・・一戸建てやマンションの価格には土地と建物の価格が含まれています。 新築物件は、建物価格のみに消費税が掛かります。

物件概要

  • 物件所在地・・・新築の場合、所在地は登記上の表記である地番が用いられることも。 地番は一般的な住居表示と異なる場合があります。
  • 交通・・・徒歩1分=80mで計算。 信号や坂道などは考慮されていないため表記の時間よりかかる場合もあります。
  • 土地面積・・・登記簿に登記された「登記簿面積」と、実際に測定した「実測面積」の2種類があります。 登記簿面積と実測面積が一致しないことがあるので、どちらが記載されているか確認が必要です。 土地の一部に私道の負担がある場合はその旨も記載されます。
  • 建物面積・・・壁の厚みの中心線から測った「壁芯面積」と、壁を含まない床面積だけの「内法面積」の2種類があります。 不動産広告に表示されているものは壁芯面積ですが、登記簿には内法面積が登記されます。
  • 構造・規模・・・建物の構造(木造・RC(鉄筋コンクリート)・SRC(鉄骨鉄筋コンクリート))や、何階建てであるかが表示されます。
  • 土地権利・・・「所有権」「普通借地権」「定期借地権」の3種類があります。 所有権のある土地なら買い手が土地を所有することができますが、借地権の場合は土地の所有者に賃料を支払って、土地を借りる権利を得ます。
  • 地目・・・土地の用途をあらわすもので、売買対象となる土地の地目の多くは「宅地」です。 地目が「田」「畑」などの場合、土地権利の移転や住宅建築などに制限があります。
  • 都市計画・・・都道府県が定めた都市計画の区域のこと。 都市部で住宅建築が可能な区域は「市街化区域」ですが、市区町村によっては市街化区域ではない「市街化調整区域」でも、 一定の条件を満たせば建築が可能になることもあります。
  • 用途地域・・・12の地域指定があります。 用途地域によって建築できる建物の種類や規模、建ぺい率、容積率が異なります。
  • 建ぺい率・・・土地の面積に対する建築面積の割合。 ※中古物件の場合、建築当時は適法であったとしても、建築後の都市計画の変更などで、購入時点では法令の規定に適合していないことがあります。 このような物件は違反建築物とはなりませんが、同じ建物を再建築することはできないため、建て替える場合既存住宅よりも建築面積が小さくなる場合があります。
  • 容積率・・・土地の面積に対する建物の延べ床面積の割合のこと。
  • 築年月・・・建物が完成した年月。
  • 駐車場・・・駐車スペースの有無や駐車できる台数。
  • 引渡日・・・引渡可能な年月が記載されます。 すぐに入居できる場合は「即入居可」。
  • 接道状況・・・その土地が接している道路の方角と幅が表示されます。 建築基準法により、住宅用の土地は幅4m以上の道路が間口2m以上接していなければ建物を建築できないなど、接道状況によって建築に制限があります。
  • 建築確認番号・・・建築基準法にもとづく建築確認の基準をクリアした物件に発行される番号。 建築確認は建物の着工前に行われるため、建売住宅や新築マンションには必ず建築確認番号があります。
  • 設備・・・ガスや上下水道などの設備の種類を表記。
  • 備考・・・上記以外にアピールしたいポイントや注意点も表記。

ビジュアルスペース

物件写真や完成予想図、間取り図、周辺地図などを掲載しているか確認します。 物件写真は原則として実際に売り出されるものを掲載しなければなりませんが、未完成の場合のみ、 建物が同じ別の物件や完成予想図を掲載することができます。

キャッチコピー

物件の最大のアピールポイントが記載されているか確認します。

広告主の情報

不動産会社名と免許番号が記載されているか確認します。 不動産の売買や仲介を行うためには、宅地建物取引業の免許が必要です。 複数の都道府県に事務所(本支店等)を構える会社は国土交通大臣の免許、 1つの都道府県にのみ事務所(本支店等)を構える会社は都道府県知事の免許で営業しています。 ( )内の数字は免許の更新回数で、数字が多い程営業年数が長いことを示します。

取引形態

「売主」「代理」「媒介(仲介)」の3種類があります。 売主または代理の場合は、広告主である不動産会社と買い手が直接契約できますが、媒介(仲介)の場合は仲介手数料が発生します。

こんな広告に注意!

不動産広告で、曖昧な言葉や、他の物件や他社より優れていると誤解を与えるような言葉を使うことは禁止されています。 具体的に、次のような言葉がある広告や、その広告主である不動産会社には要注意です。

  • 完璧
  • 絶対
  • 日本一
  • 抜群
  • 当社だけ
  • 特選
  • 厳選
  • 最高
  • 最高級
  • 格安
  • 掘り出し
  • 希少
  • 広い
  • 明るい

※ただし、明確な根拠があれば使用できる場合もあります